ときたま ふぁんたずむ 2006/04/14 発売とっぷすと〜り〜きゃらくた〜だうんろ〜どさんぷるえくすとら
 

「あたしのこと……調べてほしいの!」
 
世の中には信じられないことがたくさんある。
霊が存在しているなんてことも、その内のひとつだろう。
だけど、人間の想像を上回る出来事なんてのは、いつでも存在する。
空から女の子か降ってくるなんて、2次元の中でもなきゃ
ありえないような話だろ?
しかも、俺の打球で打ち落とした、だなんてさ。
笑い話を通り越して、くだらないにも程がある――。
 
俺は真田平助。
私立豪徳学園に通う一介の学生。
だが、その実態は除霊師だ!
ただし、女性霊限定。
 
……なんで、女性霊限定かって?
 
聞いたことないか?
男の股間の除霊棒から出る液体(オブラートに包んだ比喩)には、
霊を鎮める力があるって。
 
つまりはそういうことだ。皆まで言わせるな。
 
俺のつぼみのような霊力を開花させてくれたのは、
こっちの世界じゃ稀代の除霊師と知られる芹先生だった。
 

除霊方法が除霊方法なだけに、開花方法も開花方法。
 
芹先生にハジメテを奪われ、その後も除霊修行という
そりゃもう辛くも厳しい修行(意訳:SEX三昧)に明け暮れた毎日。
そして、時はちょっとばかり流れて、夏休み最終日の出来事。
それは偶然というにはあまりにも酷い仕打ちだった。
 
「いったーーーいっ! キミはなんでそんなとこにいるのよ〜!?」
 
俺の打球に打ち落とされたのは……女の子?
しかも、彼女は幽霊?
いきなり押し倒されるわ、股間をまさぐられるわ。
偶然が織り成すどんなに忘れようとしたって忘れなさそうな、
衝撃的な出会い・オブ・ニューセンチュリー。
 
しかし、皮肉なこともあったもので。
 
俺の打球が当たった彼女は、ショックで今までの記憶をなくして
しまっていた。
 
だが、落ち込むことなく、彼女はにんまり笑って俺に言う。
 
「記憶のなくなった責任は、あたしにボールをぶち当ててくれた張本人にとってもらおうかな〜♪」
 
こんな感じに、俺と記憶喪失の幽霊少女との、
ちょっとオカしい日常は幕を開けるのでありました。